吠える野生。

私はこのアックンのクリスマスメッセージのように温かい人になりたいと思っている。
まだ２０％位しかなれてないですけどね。
単純計算で175歳まで生きないと１００％の温かい人にはなれぬよう。
温かい妖怪ですか？？？
めぐです。

はるやうりの事があったので本気で私はＮＥＷめぐとしてつつましく生きていこうと思っていた。
スピリチュアルでも因果応報とよく言うし。
人にした事は良くも悪くも自分に返ってくるのだ。
分かってる。
だがどうしても私は許せなかったのだ。

先日仕事中にスーパーのＡＴＭでお金を下ろそうとひとまず駐車場に入ろうとしていた。
そこにモタモタと駐車枠から出てくるセダン車あり。
ババアのセダンは信用ならないからイヤなのよねぇ～と思いながら見てみると紳士風のオジサンであった。
普通だったらその横をひゅんとすり抜けて行くのだがスーパーの駐車場はまわりが見えていない人が多いのでじっと敷地に入った部分で待っていた。
さっさと出るがよいと思っているとさっさどころか猛スピードでバックしてくる。
きっと気付くと思っていたがその様子もないので私もバックにギアを入れながらクラクションを鳴らした。
一度に二つの事を瞬時にやるはめになり軽く汗が出た。
セダン車は急ブレーキで止まった。
ボケー！！！
ちゃんと後ろみやがれ。
車慣れしている私だったからいいけど本気のオバサンだったら絶対ぶつかっていた。
後ろに老人が手押し車を押しながら歩いていたらどうするんだ。
ジジイのセダンも油断大敵である。

それだけなら私も冷や汗位で済んだのだがなんとそのオヤジが降りてきた。
ぶつかっていないから大丈夫よと思っていると『人が下がっているのに何でそんな後ろにいるんだ！！！』と怒鳴られた。
はぁーーー？？？
私は駐車場入り口で大人しく停まっていただけなんですけど？？？
最初その車との距離は5メートルは離れていただろう。
どう考えてもお前の下がりすぎである。
バック走行が趣味か？？？
私は思っていた展開ではないので豆鉄砲をくらった鳩みたいな顔になったが震える声で『私は全く動いていません。下がってここまできたのはそっちでしょ？』と精一杯伝えた。
そうすると『気をつけろ！』とまた思っていない返答をされオヤジは車に戻っていった。
この怒りどうしてくれよう。
本当にこぶしが震えた。
もう我慢できないので私は車から飛び出し大声で吠えた。
元々腹式呼吸なので声量はある。
日中穏やかなスーパーの駐車場で大ギレしてしまったのである。
私の野生を出させるな、ボケが！！！

そのオヤジは何の反論もせずにさぁ～っと店内入り口にいたオバサンを乗せて去って行った。
残ったのは入り口付近に駐車されたままの車と肩の上がった怒り顔の私だけであった。
ちょっとしたギャラリーもいたのに気付く。
しかし怒りは収まらず勢いで入ったＡＴＭのお金を下ろすという行為がおぼつかなかった。
あぁもうこの怒りどうしてくれよう。
あのオヤジ見るところによるとケッコーいい会社を定年退職した感じであった。
地位もあった感じもする。
私はこの手のオヤジが嫌いだ。
お前の会社ではお前をチヤホヤしたか知らないが世間はお前の会社ではない。
ほとんどの人はお前なんか知らんぞ。
人との距離感も分からないし車の距離感さえ見えていない。
最悪である。
その日はただガムシャラに酒を飲んで暴れた私であった。
被害者なのに加害者扱いされて本当にむかつく。
私は今後一切事故は起こしたくないので結果的には良かったが体を張ってでもオヤジに反省する事態にしてやりたかった。

いやいや、これで良かったのだ。
久々にキレて私もまだこの辺の力はあるなと思った。
何でもなんでも温かくはなれないのだ。
こっちは切れたナイフなのでねぇ～
出川哲郎ですよ、間違いない。
いつもニコニコ笑っているようなお釈迦様には一生なれないのだなと感じた一日であった。
限度を超すと暴れるのは悪い事ではないしな。
でもちょっと反省。
オヤジも反省してくれてたらいいけどね。