うりが帰ってきたー！！！?

ちょっと話が前置きが長くしまっているが私は本当に嬉しいのだ。
他にも考えなくちゃいけない事はある。
でもうりが戻ってきてくれて一緒に暮らせる事だけで当分は幸せである。
当分他には何も要らないのだ。
めぐです。

そんな悲しい毎日を過ごしていた私達である。
キミエがうりの夢を見ただとかうりの事を考えたら眠れん！などと深夜に部屋にやってきて、びわを可愛がるのを見ていると涙がこぼれそうであった。
私が泣くと全部が崩れそうでいちいち涙は静めた。
泣くキミエも見たくないので知らん顔をして気付かないふりをしていた。
友達が口々に私を気にかけてくれる。
うりが居なくなった数日は死にそうで悲しみを伝えたりもしたけど、いつまでも心配させる程私も気が利かない訳じゃない。
なので敢えて明るく振舞った。
というより、その人達の言葉で随分助けられたのだった。
私は心配をかける事はできればしたくない成人女子だが、今回はやたらめったら悲しいと伝えた。
心配させて申し訳なかったと思う。

うりが帰ってくる前日の深夜に私はジム帰りにうりに会い、そして今までにない位話をした。
『早く帰ってきてね！』と言うとカワイイ声で返事をしていた。
私が思うにうりは全然野生じゃない。
いつものカワイイ子だ。
どうやって私達の元へ飛び込めば良いのか分からない感じだと思う。
うりはとても慎重な子なんで（赤ちゃんの頃に虐待されたようだ）フツーのネコと違うのだ。
そんな事分かっているから私はいつまでもうりの話に付き合った。

そして酒を満喫して寝ていた私の携帯が鳴る。
寝ぼけていたのでよく分からないがデンワに出るとキミエが『うりが罠にかかった！今連れて帰りよる！』と興奮して叫んでいた。
はー？？？
夢かと思った。
でもそのデンワの後ろで激しく鳴くうりの声は聞こえた。
間違いない！！！
私は着替えもせずに、そのままノーブラのランニング姿で外に出た。
そうするとマサオが罠を抱えてやってきた。
すぐに中を確認するとうりであった。
うりはかなり興奮して奇声を発している。
そりゃ罠（エサを置いていて入ると閉まる仕組みである）に一晩中いればそんな精神状態になるだろう。
きっと昨日私と別れてから油断したのだと思う。
うりの顔は傷だらけであった。
きっと罠内で暴れて負傷したのだろう。
傷が新しかった。
あぁ、カワイイ子がやっと私の家に戻ってきた。